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オチがつかないと、芸人のくせにと言われかねない。(実際に言われたことはないけど自意識過剰で、そんな風な目で周りから見られてるんじゃないかと思ってしまう)

で、実際に書きたいことを書いて、オチもつけられなくてジタバタしてる様を嘲笑ってくれ。という、理論武装シールドで身を守った。
そんな20代の頃の文章を読んで、ブーメランのように自分に突き刺さった痛みでかなりの量を消去した。

最近はとにかく分かりやすく具体的に、下手なりにオチをつけて、どこかで喋る可能性のあるものは、喋る時と重複しないように、という配慮の元に時々書きたいことがあった時だけ書くようにしていた。


作家 高橋久美子さんの「思いつつ、嘆きつつ、走りつつ」という本を読んだ。

元チャットモンチーのドラム兼、たくさんの歌の作詞も担当されていた方。作家になるということでバンドを脱退した。

僕のように浅くしか知らない人の大半は「せっかくなんだから両立すればいいのに」と思ったと思う。

本を読んだり、インタビューを読んで凄く府に落ちた。今まではバンドのイメージや、ボーカルが歌うことで、そもそも100%自分の詩が純度を保って世の中に届くことはなかった。
で、本自体凄く面白い。リミッターを外して、好きなように書いている感じが凄く伝わってくる。

こんな風に書きたいことを書いてみたいと思って、でもそれを続ければ間違いなく芸人のくせに、と言われるけど。(そもそも芸人と認定されてない可能性が高いが)

そうすると「芸人」っていう肩書きが邪魔なんだと自ら言ってきた、世間から全然理解されない先人たちの気持ちってこんな感じなのかなって勝手に想像した。

文化人になりたいのか、そんなこと考えてて偉いねーと言われたいのか。絶対違うけど、いつか片岡鶴太郎さんみたいに、ものまね紅白のMVPを発表するプレゼンターはやってみたい。