夏目友人帳 恐怖の原点は、恐怖の頂点へ。
夏目友人帳の栄光と没落
夏目友人帳陸のBlue-ray/DVD第5巻に収録された特別編、「夢幻のかけら」の感想です。いつもの通り、円盤特典なのでネタバレなしで書いてはいますが、気になる方は視聴後にどうぞ。
原作コミックスでは18巻収録です。
夏目くんの立ち位置
今回のエピソードは、たまたま妖怪に関わってしまった普通の女子高生の視点で進んでいくのですが……普通の子から見た夏目くんが新鮮!というか、完全に不思議の世界の住人です。
夏目くんの立ち位置はけっこう妖怪に近いところにあって、本人もそれを当然のように受け入れているんだなぁと、普通の人間の視点が入ることでよりそれが際立ちます。
でも、そうやって当たり前に妖怪と触れ合って落ち着いていられること自体、成長の証ですよね。
どっぷり妖怪と関わっても、ニャンコ先生のおかげでそこまでひどいことにはなりにくくて、人の世界に帰れば確固たる居場所があって。
「妖怪と関わる」ということが自分の居場所を揺るがすものではなくなったからこそ、こんなにも安心して、地に足をつけて妖怪と付き合っていけるようになったのかなと思います。
過去の苦しみ
今ではそうやって苦しみから解放されつつある夏目くんですが、今まで経験してきた苦労や悲しみはもちろん消えずに残っていて、女の子の話を聞くときの真剣な向き合い方だとか、奇異の目で見られるかもと案じるところだとかにそれが垣間見えます。
でも、自分が辛い思いをしたことにこだわってはおらず、それをしっかり受け止めて、人への優しさに変えることができている……ずっと「優しくなりたい」と言っていた夏目くんが、その望みに一歩一歩近づいているのが嬉しくなります。
曲げられぬ理
叱ったり殴ったりつまみあげたりこき使ったり、先生に対して遠慮がない夏目くん。
でもその一方で、先生にたしなめられて引くシーンでは、いかに先生に全幅の信頼を置いているのかが見て取れます。
近づくことも分かろうとする努力もごく自然にしていて、でも「自分だけが分かっている」と驕らない。自分の気持ちを正直にぶつけるけれども、それが全てではないことも先生を信じて受け入れられる。そんなところもまた、夏目くんの凄さですよね。
レイコさん
レイコさんの回想シーンの会話が素敵です。
妖怪相手に意地を張ったり素直になれなかったりのイメージが強いレイコさんですが、それだけに、こうして時々見える正直さが可愛いです。
「憂さ晴らし」と表現されることも多いレイコさんの勝負行脚ですが、そんな中にも、こうやって共感したり理解し合ったりすることがきっと少なからずあったはずですよね。
そのほか
・冒頭のシーン、「慣れていない柏手」の打ち方がめちゃくちゃリアルです。
・ニャンコ先生独り言大きすぎ問題。
・つまみあげないでって言われて先生を持ち直す夏目くんの手つきが良い。
・今回のゲスト妖怪、役割と責任と情に溢れたかっこいいやつでした。
★夏目6期:////////////特別編②★
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