岡田麿里で彼氏ができました
岡田麿里 誰も、追いつけない。
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『さよならの朝に約束の花をかざろう』
岡田麿里監督 P.A.WORKS制作の長編アニメーション映画。
ボクはコア・ディレクター/作画監督で参加しています。
公開は2018年2月24日
《東京アニメアワードフェスティバル2018 メインビジュアル発表!メインビジュアルを手掛けたのはアニメーターの平松禎史氏!!》
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2017年のまとめ、2回目です。
経済状況を見てみましょう。
ただし、1年で見た経済統計の今年分はまだ出ていないので、最新のものから見ていきます。
四半期別GDP(内閣府)
結果の概要(PDF書類)
名目GDP推移(ニッポンの数字)
記事中に安倍内閣発足時と今年7−9月を比較した経済指標一覧があるので書き出してみる。
安倍政権5年 景気回復もデフレ脱却見えず(毎日新聞)
項目 |2012年12月26日 → 201712月25日
実質国内総生産(GDP)成長率|0.9% → 2.5%
名目GDP |493兆円 → 549兆円
日経平均株価 |1万230円36銭 → 2万2939円18銭
円相場(対ドル)|85円36銭 → 113円24銭
有効求人倍率 |0.8倍 → 1.55倍
消費支出(実質・前年同月比)|▼0.7% → 0.0%
消費者物価指数(生鮮食料品を除く、前年同月比)|▼0.2% → 0.8%
10月の実質賃金は前年同月比0.1%減と5カ月連続でマイナスとなっており、「企業業績の回復による雇用・所得の改善が個人消費を押し上げるという首相の描いたシナリオ通りに進んでいない」(小林俊介・大和総研エコノミスト)のが実情だ。
賃金が上がらない一方で、原油価格の上昇で消費支出が増えている。
原油価格の推移
原油価格の上昇は物流コストの上昇につながり車で運ばれるすべての商品コストを引き上げます。
最近5年間のレギュラーガソリン価格の推移
お菓子などの中身がどんどん少なくなっているのを実感してると思います。
企業はコストの増加に対して低価格を維持するために中身を減らす苦肉の策をとっている。
消費者物価指数の推移を見ると、消費税増税の他に原油価格の影響を受けているのが分かる。
消費者物価指数
日本はエネルギーを輸入に頼っているため、エネルギーを除いた「コアコアCPI」で見なければいけません。世界的にもこちらです。
実態の消費者物価指数は0.3%ですから日銀や政府が目標にする2.0%には程遠い。
消費者物価指数が微増して喜ぶのは拙速だ。
経済成長率が2.5%で喜んでいてはいけません。
それでも192カ国(IMF統計)中で100位以下です。
世界の実質GDP成長率
現在、日本は154位。
それが仮に50ポイントばかし上がっても、先進国として世界最低と言わねばなりません。
「外国と比べて意味あるのか」と思いますか?
低成長では、東南アジアやアフリカなど開発援助ができなくなっていきます。
日本が低成長を続けるかたわらで、中国が成長を続ければ経済と軍事両面で負けます。
名目GDPで4位のドイツに抜かれれば、アメリカ・中国・EU、そしてインドという新興国の中で発言力をますます失っていくでしょう。
安倍総理や与党政治家、大半エコノミストが「景気は良くなっている」と言っているのに、国民がその実感を持てないのは、現実の数字にしっかりと出ているのです。
上記の各指標、現実を観察すれば以下の動画で喋っている二人の観察力の程度も知れようというもの。
参院議員の青山繁晴氏も同じで
「景気は良くなっている」
と力説しています。
雇用の改善について
宮崎・飯田両氏が口を揃えるのは、総労働者数が増えているのだから景気回復が好影響を及ぼしているに違いない、ということ。
しかし、現実には、生産年齢人口比率の低下によって人手不足が生じて半ば自然現象のように労働需要が増えているに過ぎない。
だのに、二人は「数が増えているから」と言う。
数にとらわれ、労働人口に占める比率を観察できていない。
【島倉原】非労働力人口が示す雇用の劣悪化
戦後ベビーブーム世代、いわゆる団塊の世代が引退し、数の少ない若年層に入れ替わっている。
引退した高齢者がパート・アルバイトで働くようになった。
加えて、家計を助けるために女性がパート・アルバイトで働くようになった。
その結果、総労働者数が増えた。
飯田氏もパート・アルバイトが就業者にカウントされると認めているじゃないか。
なぜ気が付かない!?
なぜ因果関係をひっくり返すのだ!?
生産年齢人口比率の低下を総人口や労働人口と誤認して論じても現実を適切に観察することなんてできようはずがない。
フルタイムの正社員が増えて、賃金が安定的に上昇する環境を作らねば雇用の質は上がらない。
数だけ増えても「景気回復」とは言えないのだ。
宮崎氏に「悪い数字は何?」ときかれて、飯田氏は「ドル建てでGDPを見るのは意味がない」と論点をずらしていた。
実質賃金の連続低下をなぜ無視するのか?
飯田氏は、本格的な雇用増と賃金上昇のため「すべての面で緩和的な政策をやってほしい」と結論づけた。
安倍内閣は5年間、すべての面で緩和的な政策を行ってきたが、その結果が
実質賃金の連続低下
実質消費の低迷
消費物価指数の低空飛行
世界最低水準の経済成長率
なのだ。
緊縮財政をつづけ、金融緩和をつづけ、規制緩和をつづけ、社会保障費を削り、公共投資を削り、消費税増税を行った。
その結果がこれだ。
平均株価の上昇は、ほとんど海外要因で日本の実体経済を反映していません。
「景気は良くなっていない」から「景気は悪くなっている」と言わねばならなくなってきた。
飯田氏は、悪い数字を上げて批判するのなら分かるが、と言う。
あるじゃないか。悪い数字が。
素人が調べても見つけられることを、なぜプロの経済評論家が見つけられないのだ。
知ってて無視しているのなら「詐欺」的だ。
彼のような分析で論じても、安倍政権2度目の消費税税増税を防ぐことはできない。
経済成長…つまり賃金上昇をもたらすことはできない。
5年の成果を見れば、そう断言せざるを得ないのです。
企業の設備投資は増えてきています。
この良い傾向を伸ばすにはどうしたら良いか。
企業に「長期的に景気が良くなっていく」と希望と自信を持たせないといけない。
国民の所得が下がり、中小企業の業績が上がらずに貯蓄してしまう状況を変える。
そのためには内部留保課税のような消極的かつ緊縮的な政策よりも
政府が長期的に支出を拡大し、国民に投資することが重要だ。
自国通貨を持つ日本に財政問題はありません。
プライマリーバランス黒字化目標は撤廃しなければ国民への投資もできません。
飯田氏からこのようなことばは一つも出てこなかった。
現実観察力の低下だ。
自分が知っている論理で、見かけの姿しか観察せず、本質を見る観察力がなくて表現できてないとしたら言論人失格ではなかろうか。
ボクは、アニメーターとして30年以上仕事をしていますが、ここ数年特に実感するのは、若いアニメーターの観察力の低下です。
昨日の某社の忘年会で、とあるCG監督と議論して痛感したのもそれ。
彼は、3DCGスタッフのほとんどはオペレーターになっていてクリエイティブな仕事をできていないと言っていた。
アニメーターもこれからはデジタル制作が主になっていくだろうと話すと不安そうな顔をしていた。
デジタルツールを使いこなせても表現力が向上するわけではありません。
どんなにキレイな線で丁寧に作画しても表現力豊かな動きが描けていると言えないことと同じです。
道具が変わることで表現が豊かになるのは歓迎ですが、その大元になる人の観察力が低下しているのでは意味がない。機械に使われるだけです。
表現の元となるもの「現実」を観察しなければ、それまでの成果のコピー以上のものは作れないのです。
架空の舞台、架空の人物を想像する元になっているのは「現実」だからです。
その基本なしには、いくら想像力を膨らまそうとしても土台がないことになる。
表現できない、能力を発揮できないのだ。
観察力の低下は経済界だけでなく、アニメ業界にもあるとすれば、その他にもあるのではないかと考えざるを得なくなる。
山高きが故に貴からず
本当の価値は見かけだけで決まるものではなく、実質が伴ってこそ尊ばれるということのたとえ。
(ことわざ辞典より)
見かけの姿にとらわれず本質を観察しようとする好奇心。
来年は、さらなる観察力の向上を目指してアンテナを高く広くめぐらしたいものです。
岡田麿里 関連ツイート
#nagiasu
「あの花とここさけの」って紹介されてることで岡田麿里さんのすごさは十分理解できると思うんだけど、
岡田さんと篠原監督と石井さんと東地さん、他にも同じスタッフさんが大勢携わって作ったhttps://t.co/yEF…